いつだってここからはじめよう
実は、静かに休職しはじめてから約2週間が経ちました。
まだ2週間だというのに、もう2、3カ月くらい過ごしたような気持ちが職場の人たちに対する罪悪感を芽生えさせます。私が申し訳なく思うほどには会社はなんとも思っていないんだろうし、 そんなことわかっちゃいるけどやめられない。ホレ、スイスイ スーダララッタ スラスラスイスイスイ。
なーんて、おそろしいほどどうでもいいことばかりが浮かんでくる。
復職するか、転職するか。まだ何にも決まってない。今はただ、なんでもいいからせめて言葉を紡いでいないとうっかり消えてしまいそうで、だから性懲りもなくまたここに戻ってきたって訳です。
ブログタイトルである『喫茶 灯台』は、友人(と呼んでいいかは分からないが、ここでは「知り合い」としてではなくあえてそう呼びたい)が私のために書いてくれた詩「灯台」から着想を得ました。
「還るべき場所をずっと探し求めている」と話した私に、
「あなたこそが帰るべき場所だ」と云う詩をその友人は届けてくれた。
その詩をお気に入りの絵と一緒に飾って眺めているうちに、ふと思った。
「還るべき場所をずっと探し求めている」ことと「誰かにとっての帰るべき場所である」ことは、実は表裏一体なのだな、と。
高校生のとき、私は人間が2種類に分けられるとしたら『自らが光り輝くことのできる太陽』と『その太陽の光を享受して光る月』のどちらかだとずっと考えていました。
そして、当たり前のようにもちろん自分は月側の人間で(単純に月が好きと言う理由もあったのかもしれないが)、太陽側の人がいないことには存在すら気づいてもらえないんだと信じてやまなかった(お月さまに謝るべきかもしれない)。
あるとき、当時仲の良いバイト先の先輩に打ち明けたら言われたのだった。
「あなたも、誰かにとっては太陽なんだよ」と。
懐かしくて、ちょっと忘れかけていた記憶のかけらを呼び起こしてくれたこの詩は、それと、なんだか、すごく似ている。もうずっと前から知っていたような、そんな気がする。
***
晴れでも雨でも曇りでも嵐でも、灯台はいつも同じ場所にある。
あの目印を、あの灯りを、頼りにするのは太陽でも月の下でもきっと同じことだ。
ささやかでいい、ちっぽけでいい。
たとえ、誰にも気づかれなくともいつだってここにいる。
そこからはじめたい。はじめよう。
喫茶 灯台、開店します。
◎本日のおすすめの一冊
というか、私が読んでみたい一冊です(笑)。
灯台へ (岩波文庫) | ヴァージニア ウルフ, Woolf, Virginia, 哲也, 御輿 |本 | 通販 | Amazon